Swingyの音楽日記

ジャズピアノの演奏・レッスンと、それに関わる身体動作について研究・練習していることなど

この日の学校  東京

「この日の学校」  
話題の数学者、改め、独立研究者森田さんの講座
+甲野善紀さんとの対談

前から興味があったのですが、東京で行われる機会が
なかなかなく、昨日、ようやく行ってきました。

森田さん、まだ20代なのですが、かなり幅広い分野での
最先端の色々な研究・発見をご存知で、その中から
彼がとても面白いと感じたものを、わかりやすく
説明してくれました。

コンピューターの中で、仮想的に生き物を作っていく
ような実験。そのとき、どんなプログラムをすると
その仮想生物がどんな風に成長するか。

コンピューターチップ自体を成長させていく実験と
その不思議な結果・・・人が見て、いらないと思っ
たものを使って成長している。できあがったうち、
使われていない部分であっても、それを排除すると
作動しない。

などなど。

動物実験ならともかく、コンピューターでそんな
ことがあるのですね。


そうそう、この日の後半では、武術家の甲野善紀さん
との対談があったのですが、森田さんと甲野さんの
出会いの話が面白かったです。

中学に入ったころ、学ぶ意欲に燃えていた森田少年は
学校の先生に色々と素朴な疑問をぶつけました。
「重力って何ですか?」等々。
しかし、どの先生も、はっきり答えてくれず、
「大学で勉強する頃分かるよ。」「そんなこと分から
なくても公式だけ覚えておけば大丈夫だよ。」
と逃げの一手。森田少年も意欲をなくしかけました。

そして中学二年生になったときに、特別講座で
甲野先生がやってきたそうです。

凄い技を見て、感激して・・・ということかと
思ったら、さにあらず。

甲野さんが、生徒で一番大柄で強そうな人を選んで
技をかけようとしたところ、(今なら起こりえない
でしょうが)うまくかからなかった。

そのとき、甲野さんは、言い訳をするのではなく、
その場であれこれ、技の研究を始め、2時間の講座
のはずが4時間にもなった。

森田少年は、これまでの大人と違うその真剣な態度
に心をうたれ、再び意欲を取り戻し、東大にも入り、
現在も日々研究に打ち込んでいるのだそうです。


再び講義の内容に戻りまして、以下は、今回のテーマ
である、「学問は情緒である」ということに関連した
ことを抜き出してみました。


「Mind leaks out of the brain.」 Andy Clark
心は、脳を飛び出していく。

「頭で学問をするものだという一般の観念に対して
私は本当は情緒が中心になっていると言いたい。」
岡潔(数学者)

との言葉を取り上げて、森田さんの解説、、、

俳句にみられるように、日本人にとっては情景と心情、
環境と心は一体化し、混ざっている。

数学もあるところから先、頭ではできない。
自然と一体になって、いつかひらめく時が来る。

森田さんも、東京から京都の山の方に移り住み、
自然の中に入いり、ゆったりした時間の中で、
自然とともに生きていることを感じながら考えて
いるとのこと。


「学べば学ぶほど、未知なものは増えていくが、
それがまた面白く、興味はつきない。」

「コンピューターにはできない、創造的な間違いをしたい。」

森田さんの記事

森田真生HP


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  1. 2013/04/05(金) 13:23:50|
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